『 Gravity 』 Tore Brunborg


先日、2003年にVOSSA JAZZ RECORDSから発売された
TORE BRUNBORGのアルバム"GRAVITY"をようやく購入。
(Tore Brunborgはノルウェーを代表するサックス奏者。
ECMレーベルでも数多くの名演を残す。
若き日には伝説のバンドMASQUALEROに在籍。
当時のメンバーにはNils Petter MolvaerやJon Christensenの名も。)

Tore Brunborgをサポートするメンバーは
jazzlandレーベルの総帥Bugge Wesseltoft(piano&syn)を筆頭に、
Lars Danielsson(bass)、Anders Engen(drums)の3人。

早速家に持ち帰り、CDを聞く。
しばらく声が出なかった。
かろうじて口から出る感想は

「そっかぁ。」「それでいいんだよなぁ。」「うん。」

まず、とにかく音数が少ない。
選び抜けれた音のみ。
しかもその数少ない音がサウンドし、空間いっぱいに広がる。
不安な感覚をまったく覚えない。

Buggeの音が素晴らしい。
jazzlandレーベルでのあの音をアコースティックなバンドでそのまま使う。
これが非常にマッチする。
Nils Petter MolvaerやEivin Aarsetの音と絡み合うあの音でだ。

つまりこのアルバム、音を出している手法はアコースティックだが
流れ出る音はエレクトロニクスなのだ。澄んだ空気の硬質さ。
それがそのまま音になって空間を支配していく。
それがエレクトロニクスさを出しているのだろう。

現在、シーケンサーやシンセの音源がより生音らしい生音を
表現できるようになった。このバンドはその真逆を行っているのではないかと思う。
硬質で無機質な音。それでいて人のやさしさを感じる。
また一ついいものを聞きました。

素晴らしいのだが、問題が一つ。
日本ではなかなか手に入らない・・・。
昨年、ノルウェイに行った時には普通に売ってましたが・・・。
アマゾンでも取り扱ってませんでした。
こちらで試聴は出来ますが・・・。


0:37:02 Usen C50 2005年02月21日1枚目 『 Gravity 』
1 Credo(06分57秒)
2 Tokeono(03分21秒)
3 Floating Bear(04分01秒)
4 Lucia(06分31秒)
5 Stemmen(05分45秒)
6 Materiael Balance(03分42秒)
7 Thenard's Blue(06分45秒)